あけた

2018年になりました。生きてます。

前回残したことから進展がありすぎて何から報告すれば良いものか。まずは、失った恋人について。今も彼と一緒に住んでいます、が、それも残り1週間でおしまいです。そう、つまりは、引っ越し先が決まりました。1週間後に、今の家をでていきます。本当はそんな早くに出て行くつもりではなかったのだけど今から探し始めると引っ越しシーズンのピーク超えて部屋がなかったり家賃が高くなったりと面倒くさい時期になるのでまた親の力を借りて部屋を決めました。ちなみに今の部屋は間取りとしては1LDKなのでわたしは主に寝室で過ごして彼はリビングで過ごしています。家庭内別居状態。今は寝室のベッドでこの文章を書いています。このベッドはわたしが彼と住む際に持ってきたものです。彼のベッドではありません。わたしが初めての1人暮らしを始めた時に睡眠は快適にとりたいと思いちょっと奮発した良いベッドです。もう何年も愛用しています。このベッドだけは譲れません。今度の引っ越しの際もこのベッドも一緒にこの家から出て行きます。

何が言いたいかっていうと、今は彼と眠ってはいないということ。およそ1か月半前まですっかり彼とわたしのものになっていたこのベッドは、わたしだけのものに戻りました。

荷造りをしなければなりません。でもまとめるものなんて漫画と本とCDぐらいしかないので余裕ぶっこいてまだ何も手をつけていません。今の街は都心にとても近くて夜も若者たちの騒ぎ声などが聞こえる少々賑やかな街です。古着屋さん多いし良い銭湯もあるしご近所のフォロワーの子もいるし、この街を離れるのは正直寂しい。引っ越し先は、なんとかつて一人暮らしをしていた街です。しかも前の家からとても近いので新しい街に住むという感覚がありません。夜はとても静かで、川が近いです。内見の際にちらりと見つけたのですが、幼稚園がすぐ近くにあったので子供の無邪気な声が時たま聞こえたりするのかなあ、などと思いました。いかなる時もまあなんとかなるだろうというポジティブなのかただの危機感なしなのか、まあ後者なのだろうけれど、そういうところは相変わらずなのでなんとかなれといった感じ。

あと仕事についてですが、無事失いました。そしてこれについてはすんなりと新しい仕事が手に入りました。先日ネカフェで文章を投稿したあと、求人サイトを少し見ていて、それで気になる求人を見つけてそのままネカフェから応募をしました。Webで応募して、履歴書用意して送って、書類選考通って、面接して、先月中に内定までいって。流れがまあ早い早い。今月から早速働いています。前の職場は障害者雇用でしたが現在の仕事は一般就労です。フルタイムです。デスクワークなんですけどずっと座りっぱなしもきついものだなと久々に感じました。背中がばっきばきです。でも好きな分野の仕事をしているので、仕事自体は楽しいです。職場の人たちも見た目だけで個性的と言いたくなるような人ばかり。話す機会があまりないので中身についてはわかりかねるけど。

あと1つ、失ったものが増えました。人です。厳密にいうと、祖母です。今月の中旬に、祖母が息をひきとりました。新しい仕事を始めて4日目で忌引きって。もうてんやわんやです。でもこればかりはしょうがない。いつ何が起きるかわからないことぐらいもう十分わかってるじゃないか。痛感してきたじゃないか。そんなわけで実家に戻ったりしてました。今年1番の雪が降る中、通夜・葬儀も無事終えました。祖母のお顔はお人形みたいで、肌は積りに積もった雪のように冷たかった。

毎年帰省はしていたものの、私は祖母に会いに行っていなかった。最後に会いにいったのはいつだろう、覚えていない。私は、どんどん衰弱してどんどん忘れていく祖母を見るのがつらくてたまらなくて意図的に会いに行かなくなったのだ。でも、もっと会いに行けばよかったなって後悔した。だって生きてるんだもの。わたしのことを忘れていても、祖母が動いてるんだもの。 もう動かない祖母を見て、ごめんねと呟いた。

昔の祖母とのことを思い出しながら、泣いた。泣きながら、火葬場に入る祖母を見送った。

 このこと以外にも細かいことがいろいろとありました。障害者手帳が今月末で切れることに今月気付いて慌てて診断書書いてもらって更新の申請をしに行ったり、引っ越し+今の職場で社保に入ったので区役所へ行って転出と国保の脱退の手続きをしたり、家電を買いに行ったり、友人とVOLAちゃんのライブに行ったり、地元から戻ってきて彼に祖母とのことを話してたらいきなりぎゅうって抱きしめられたり。

祖母の納棺の前に、お清めをしたんです。祖母の雪のように冷たい指をきれいに拭いて、それを同じように彼にしながら話していたら、そのまま手をひっぱって彼の胸にわたしのからだがくっついた。10秒くらい硬直して、いきなりどうしたんですかと言ったらすぐ離されて。彼曰く「(仕事や一人で生活していくことへの)がんばれ」のハグらしいです。それはそれとして、不意打ちハグはずるいです。ずるいですよ。彼からぎゅうってしてくれたのいつぶりだろう。もうそれすら思い出せないぐらいだから、余計ずるいですよ。呪いになる思い出が最後の最後で1つ増えました。

 そんなこんなでわたしは消えることを選ばなかったし結局そういうこと。そうして、きっとこれからも生きてく。絶対なんてものはないから、引っ越して1か月も経たない内に何か起きるかもしれないしね、起きないかもしれないしね。生きるってそういうことでしょ?